ムクゲ（韓国語：무궁화）は、韓国にとって非常に象徴的な花です。
ムクゲ（무궁화）とは？
✅ 基本情報
花期：7月～10月（夏～秋）
和名：ムクゲ（木槿）
漢字名：無窮花（ムグンファ）
学名：Hibiscus syriacus
科名：アオイ科（Hibisceae）
原産：中国やインドなどアジア東部（ただし、韓国で広く栽培・自生）
ムクゲと韓国文化の深い関係
🌸 国花としてのムクゲ
- 韓国の国花であり、公式に憲法や政府文書、国家行事で使われる。
- 韓国国歌「애국가（愛国歌）」の歌詞にも登場
무궁화 삼천리 화려강산（ムグンファ三千里 華麗江山）
🌼 象徴的な意味
- 「無窮」＝永遠に尽きることがない という意味を持ち、韓国人の精神力・不屈の意志・民族の永続性 を象徴。
特徴と性質
| 特徴 | 内容 |
| 花の色 | 白、ピンク、紫、赤など(中心が赤い紅心腫が多い) |
| 花の寿命 | １日花(朝に咲いて夜にしぼむ)だが、次々に咲くので長く楽しめる |
| 樹高 | 約1,5～3メートルの落葉低木 |
| 環境適応性 | 強い(寒さ・感想にも耐える)ので韓国全土で栽培可能 |
公共空間での使用例
- 小中学校の校花としても使用されることが多い
- 政府庁舎や大使館前の植栽
- 国家警察のエンブレム
- 韓国のパスポートの表紙（旧型）や切手
豆知識
- ムクゲは韓国で 「一日花」 と呼ばれることも多いが、木自体は長命。
- ムクゲ茶（花のお茶）や伝統薬としても使われることがある。
📸 見に行ける場所（例）
- ソウルの南山公園
- 天安（チョナン）のムクゲテーマパーク
- 韓国各地の政府機関や学校の敷地内
韓国にしか咲かない特有の花
1. チョウセンキスゲ（조선범부채 ）
- 特徴：韓国中部～南部の山地に分布。
- 花期：5月～6月。
- 絶滅危惧種であり、韓国にしか生育しない固有のアヤメ科植物。
2. ハルラボタン（한라부처꽃 ）
- 場所：済州島・漢拏山（ハルラサン）の固有種。
- 特徴：ナデシコ科。ピンク色の小さな花を咲かせる。
3. チョウセンミヤマヨメナ（조선개쑥갓 ）
- 特徴：韓国の山地にのみ分布するキク科の植物。
- 用途：薬草や観賞用としても注目される。
4. 済州白ツツジ（제주 흰 철쭉 ）
- 特徴：済州島だけに見られる白いツツジの一種。
- 花期：4月〜5月。ツツジの中でも非常に希少。
5. チョウセンエビネ（조선새우난초 ）
- ラン科の花。日本や中国には似た品種があるが、この変種は韓国固有。
- 花色：淡紫～白色。
🏞️ よく見られる場所
韓国の固有植物は、主に以下の場所で見られます：
- 済州島（제주도）
- 智異山（지리산）
- 雪嶽山（설악산）
- 漢拏山（한라산）
- 非武装地帯（DMZ）付近の自然保護区域
韓国国花「ムグンファ（무궁화）」は固有種？
- 実はムクゲ（Hibiscus syriacus）は韓国固有種ではなく、中国や中東にも原生。
- しかし韓国で最も愛され、「不滅の花」として国花に制定されています。
韓国の絶滅危惧植物
※絶滅危惧植物とは、個体数や生息地が著しく減少し、絶滅の危険性が高まっている植物を指します。
1. ナンラン（난초 / 韓国産ラン）
- 学名：Cymbidium goeringii
- 特徴：ラン科の多年草。自生地の開発などにより急減少中。
2. チョウセンキスゲ（조선범부채 / 朝鮮黄菖蒲）
- 学名：Iris koreana
- 特徴：韓国固有種。山地の湿った場所に自生。美しい黄色い花を咲かせるが、乱獲により絶滅の危機に。
3. タルレ（달래 / 野蒜）
- 学名：Allium monanthum
- 特徴：食用として人気があるが、乱獲と農地開発により減少。
4. チョウセンアサガオ（조선나팔꽃）
- 学名：Datura stramonium（ただし、韓国での特定種）
- 毒性：強い幻覚作用を持ち、薬草としての誤用リスクもある。絶滅危惧としての記録も一部あり。
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